総務省による2020年時点での企業ホームページの開設率を見ると、90%以上とありますが、中小企業に限って言うと50%を若干下回っているというデータもあります。今後ホームページの開設自体が減るということは考えにくく、自社のブランディングから営業活動などいろいろな用途でその利用範囲は広く、SEO対策に取り組む企業も増加の傾向をたどり今後ますます競争が激化していくことは想像に難くありません。
検索エンジンとしては今のところ「Googleの一人勝ち」状態ではあるため、GoogleでのSEO対策というものが重要になってきます。本章ではGoogleのSEO対策について、Googleの可投げ方やSEO対策のポイントやメリット・デメリットなどを交え解説してきたいと思います。
Googleの評価基準:E-E-A-Tとは
Googleは検索評価基準として2022年12月に今までの評価基準であったE-A-T(「Expertise(専門性)」「Authoritativeness(権威性)」「Trustworthiness(信頼性)」)に「Experience(経験)」を加え新たな検索品質評価基準をE-E-A-Tとしました。E-E-A-Tに基づいてWEBサイトのクオリティを高めていくことでSEO効果を期待することができると言えます。E-E-A-Tついて、「バス釣り」というキーワードを例に以下で解説していきます。
「Expertise(専門性)」
Expertise(専門性)とは、作成するコンテンツに対して、その作成者が保持する知識や技術の量のことを指します。例として、バス釣りに関する記事を作成するとします。「バスロッド」「バス用ルアー」「釣り場」などの「バス釣り」に関するキーワードをもとに検索される方の気持ちを考慮しコンテンツを多く作成します。
それらの各ページと、「バス釣り」のキーワードで作成したページ同士を内部でリンクさせることで関連性を紐づけていきます。この量が増えれば増えるほど、「バス釣り」に関する様々な情報をコンテンツの量と質の高さの側面からユーザーに伝えることができ、専門性も高まると言えます。
Authoritativeness(権威性)とは、コンテンツ制作者自身の情報や作成するコンテンツ自体が有力な情報源であると認知されることを指します。
例として、コンテンツ制作者がFacebookやInstagram、Xのアカウントを開設し毎日「バス釣り」に関する写真や記事の投稿を行い継続して自社コンテンツと関連させながら宣伝活動を行います。この作業を行うことで数年たつと「バス釣り」に関しての有力な情報サイトとして認知されやすくなり、多くの人に認知されることで、その権威性が高まります。
「Trustworthiness(信頼性)」
信頼性(Trustworthiness)とは、作成するコンテンツが信用できるページか、正確な情報が記載されているか、ページ内の内容は安全か、といったことのボリュームを指します。
例としては、バス釣りに関して作成されるページで、そこにバスプロの事例や記事が引用されていたり、過去の実績など信頼性のあるデータが掲載されてたり、など信頼たるページを形成する要素が多く、かつそのコンテンツがSSL化されたページであったりすることで、信頼性が総合的に高まると言えます。
「Experience(経験)」
経験(Experience)とは、コンテンツ制作者の経験値の量を指し、体験した内容がコンテンツ反映されているほど、そのコンテンツに関連する経験値が高いと評価されます。
例としては、バス釣りに関する記事の中に、釣行した場所や成果、どのような仕掛けで釣れたのか、或いはつれなかったなど、実体験をもとに「経験」内容を具体的に伝え、またその量が多ければ多いほど、この「バス釣り」のコンテンツに関して経験値が高く、量も多いと評価されるとともに、信頼性が高まります。
GoogleでのSEOの方法
Googleで「GoogleでのSEOの方法」を検索すると、「検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイド」が上位表示され、このページを見るとGoogleで検索されるためのガイドラインが開設されています。ここでは概略を紹介いたしますので、まずはこのガイドラインに沿った対策を進めることをお勧めします。
Google へのサイトの登録(Googleに見つけられるようにする)
Googleでサイトが検索されるようWEBにアップし、クローラーの巡回を待ち、インデックスしてもらうことでGoogleがWEBサイトを認識します。
その際にサイトマップを作成し、送信することでGoogleに認識されやすくなります。
認識してほしくないページの対処も行う
robots.txt を用いてクローラーからのアクセスをブロックすることで、認識してほしくないページの対処を行います。robots.txtを送信することで検索エンジンからの評価を避けることができる為、質の低いコンテンツなどはこの処理を行うことで検索順位の下降を防ぐことができます。尚、機密情報などのコンテンツをクロールさせたくない場合は認証を掛けてしまったり、完全にコンテンツを削除するなど別の対策が必要になります。
各ページにタイトルタグをつける
コンテンツの内容を検索エンジンとユーザーの双方に伝える為titleタグを使用し、タイトルを記載します。32文字程度でそのページを表す内容を的確に表現することでユーザーにも検索されやすく、検索エンジンにも上位表示されやすくなります。
メタディスクリプションをつける
コンテンツの概要を120文字程度で表現することで、検索エンジンに内容を認識させます。また検索結果の一覧上にメタディスクリプションは、概要説明として表記されるためユーザーにとってコンテンツ内容を伝える要素として重要と言えます。
見出しタグを設置する
わかりやすい見出しを使用することで、コンテンツの階層構造が表現できるためユーザーがコンテンツ内を移動しやすくなると、Googleでは見出しタグの設置を推奨しています。
見出しタグはh1〜h6までありますが、h1はタイトルとして使用し、1ページに1つしか使えない為、コンテンツにある文章を取りまとめる見出しとしてはh2,h3程度までをうまく組わせて利用することで、ユーザーにとって読みやすく構成されたページになります。
構造化マークアップの追加
構造化マークアップとは、検索エンジンにコンテンツ内容を伝える為、HTMLタグを利用して実装する方法で、これを行うことで索エンジンに HTML で書かれた文字情報を認識させるために HTML タグを使って実装する方法で、これを行うことで検索エンジン上にユーザーに対し、効果的な表示を行うことができ、クリック率の向上を促進します。
わかりやすいURLにし、サイトの階層を整理する
コンテンツの内容がわかるようURLの名前を工夫します(例:アクセスのページは/accessなど)。名前を分かるようにすることで、検索エンジンはサイトを整理しやすくなり、ユーザーにとってもわかりやすくなります。またコンテンツのボリュームにもよりますが、なるべく階層を浅くすることでクローラーに認識されやすくする工夫も必要です。
ナビゲーションを設置する
WEBサイトにナビゲーションを設置することで、ユーザーにドンコンテンツがどこにあるのかを伝えることができ、利便性が高まるとともに検索エンジンにとっては重要なコンテンツが何かを把握しやすくなりといった効果も期待できます。
効果的なリンクテキストを利用する
リンクテキストとは、リンク内に表示されるテキストを指します。
コンテンツ内にあるリンクには内部リンクと外部リンクがありますが、わかりやすい表現を用いることでユーザーにとっても検索エンジンにとっても、リンク先の内容が理解しやすくなります。
画像の最適化を行う
画像自体を検索エンジンは正しく認識できない為、HTML要素であるimgタグまたはpictureタグを利用し、クローラーに認識されるようにする必要があります。併せて画像にalt属性を設定することで、その画像が何を表しているかをクローラーに認識させることができます。
モバイルフレンドリー対応を行う
現在ではモバイルが主流となり、多くのユーザーがモバイル デバイスを用い Google検索を行っています。
Googleでは2018年3月よりモバイルファーストインデックスを導入しており、これ以降WEBサイトの多くがPCだけではなく、スマホやタブレットといった異なるデバイスの解像度に合わせ表示を最適化するレスポンシブデザインのサイトが増えており、Googleもこれを推奨しています。
SEO対策のメリット
検索結果での表示順位向上
Googleガイドラインに沿ったSEO対策を施し、検索エンジンに適切に評価されることで狙ったキーワードでの検索上位表示が期待できます。ビッグキーワードでの上位表示がなかなか難しい場合でも、各コンテンツ毎のスモールキーワードでの上位表示を狙うことが可能です。
アクセス数や流入経路の増加
検索上位表示されることで、総合的なサイトへのアクセス数の増加が見込めるとともに、コンテンツが多ければ多いほど、流入経路の拡大を行うことができ、検索上位表示と合わせてアクセス数の増加に繋がります。
ブランド価値の向上
検索結果の上位表示や流入経路の増加は、次にユーザーからのアクセスが増えることでそのサイトのブランディングが時間の経過とともに構築されていきます。ブランディングが進むことで、サービスへの反響が向上したり、口コミや評判を残すユーザーが一定数現れるなどし、ブランド力は成長を続けていきます。
また外部被リンクを得る機会も増えるためSEO効果のプラスアルファにも貢献します。
GoogleでのSEOのデメリット
時間と労力を要する
SEO対策は広告とは異なり、地道に継続して対策を行い続ける必要があるため時間と労力がかかります。
キーワードにもよりますが、会社名や固有名詞などであれば、比較的短期間(1ヶ月~3ヶ月程度)で上位表示される可能性が高いですが、競合がいたり名前が同じ別サービスがあったりする場合はもっと時間がかかることも想定されます。
上位表示されるとは限らず、成果が見えにくい
狙いたいキーワードで対策したコンテンツが、必ずしも上位表示されるとは限りません。競合が多いビッグキーワードでは何度も高くなるため上位表示自体難しいこともあります。キーワードのクリック率は1位と10位では10倍以上の差があり、1位では検索ボリュームに対し13%強のクリック率がありますが、10位では1.3%程度と低く、流入から問合せを想定した場合、成果が見えにくい部分もあります。
頻繁なアルゴリズムの変更
Googleでは、検索表示に関するアルゴリズムは公開していませんが検索エンジンは、毎日の検索結果に影響する判断基準を更新しており、また年に数回大幅なアルゴリズムのアップデートを行っているため、検索順位が1ページ目にいたのにある時、2ページ目以降になってしまうといったようなことが起こり得ます。
まとめ
日本で利用されている検索エンジンの約90%がGoogleのアルゴリズムを採用しているため、GoogleのSEO対策は必須であり、今回はGoogleの評価基準やSEOについて、メリット・デメリットを解説しました。基本的に公開されているGoogleのガイドラインに沿って対策をとることはできるのですが、専門性が高く労力もかかるため、SEO対策を意識したサイト制作を行う場合はその道のプロに相談するのが近道と言えます。
弊社ではSEOを意識した制作から運用、改善提案までワンストップで行っております。
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